こんにちは、Twilifeです。
間取りの打ち合わせを進める中で、多くの方が一度は憧れるであろう「リビングと中庭(テラス)のフラットなつながり」。
住友林業をはじめとする木造住宅において、「完全なフラット」を実現するのは基本的にとても難しいと言われています。
ただ、「生活する上で気にならない“ほぼフラット”」に近づけることは可能でした。
今回は、実際に住友林業で家を建てた私たちの経験から、リビングと中庭テラスの「段差問題」について、着工後に起きたハプニングや、そこから学んだリアルな本音をお話しします。
私たちが「完全フラット」に憧れた理由

家づくりを始めた当初、私たちには「リビングと中庭テラスを完全にフラットにつなげたい」という強い理想がありました。
住宅展示場やInstagramでよく見かける、室内と屋外がシームレスにつながる美しい空間。
フラットにするだけで、こんなにも嬉しい効果があると感じていたからです。
- 外と中がつながり、空間に圧倒的な一体感が生まれる
- 視線が外に抜けるため、部屋がより広く見える
- 中庭に出るときの段差ストレスがなくなる
「せっかく中庭を作るなら、絶対に段差は極力なくしたい!」
そう意気込んで、設計士さんとの打ち合わせに臨みました。
打ち合わせで突きつけられた現実
しかし、打ち合わせの序盤で設計士さんから言われたのは、予想外の言葉でした。
「完全なフラットにすることは、構造上どうしても難しいです」
「もし可能な限りフラットに近づける施工をする場合、プラス100万円以上かかる可能性があります」
正直その時は、「あぁ…木造のお家だとそういうものなんだな」と妙に納得してしまいました。
後から自分たちでも調べてみたのですが、鉄骨造などとは違い、木造住宅には建物を守るための構造上の課題がいくつかあるそうです。
- 床下換気の問題: 基礎と建物の間にある「換気口(基礎パッキン)」をテラスで塞いでしまうと、床下に湿気が溜まりやすくなります。
- シロアリ対策: 地面(テラス)と木材の距離が近すぎると、シロアリの被害に遭うリスクが高まります。
- 水漏れリスク: 強い雨が降った際、サッシのレールを越えて室内に水が侵入するのを防ぐ「水返し(段差)」がどうしても必要になります。
これらをクリアするために、テラスと家の間に「グレーチング(金属の網状の溝)」を設ける施工方法もあります。
ただ、住友林業の場合、グレーチングを設けたとしても構造上どうしても数センチの段差は残ってしまい、「完全なフラット」にはなりません。
完全にフラットにならないものに、100万円以上という大金をかけるのは私たちの予算的に現実的ではないと判断し、泣く泣く「約20cmほどの段差」を受け入れることにしました。
着工後にやってきた「後悔」と「気づき」

無事に着工が始まり、中庭周辺の構造が見えてきた頃。
現場を訪れた私たちは、大きな後悔に襲われることになります。
目の前に現れた「約20cm」という段差。
図面やメジャーの数字では分かっていたつもりでしたが、実際に空間として立ち上がってみると、想像以上に大きく感じたのです。
この段差だと、出入りするのが少し億劫になりそうだな、というレベルでした。
「やっぱり、無理してでもフラットに近づけておくべきだったかな……」
と悔やんでも悔やみきれない状態になってしまいました。
友人宅を訪れて気付いた「本当の理想」
そんなモヤモヤを抱えていた中、たまたま同じ住友林業で家を建てた友人のお宅を訪れる機会がありました。
そこで見たのは、リビングと「ほぼフラット」につながる中庭テラスでした。
よく見ると、完全にゼロ段差というわけではなく、サッシのレール部分などに数センチのわずかな段差や勾配はあります。
でも、生活する上ではまったく気にならない、十分に美しいレベルだったのです。
そのとき、ハッと気付きました。
「そうか、私たちは『完全フラット』にこだわる必要はなかったんだ」と。
私たちが求めていたのは、1ミリの段差もない完璧な空間ではなく、「視覚的につながりを感じられて、つまづかずに外に出られる心地よい空間」だったのです。
着工後、ダメ元で相談してみた結果
自分たちの本当の「許容範囲」に気づいた私たちは、現場監督さんにすぐさま相談することにしました。
すでにある程度工事が進んでいたため、「今から変更するのは難しいだろうな」と半ば諦めかけていたのですが、なんと現場を確認した上で、見積もりを出していただけることに。
出していただいた見積もりは、決して安い金額ではありませんでしたが、当初言われていたような「100万円以上」という膨大な費用ではなく、私たちにとっても十分に許容できる現実的な金額でした。
「これならやりたいです!」と、すぐに追加施工をお願いし、結果として中庭テラスの仕様を変更してもらうことができました。
最終的な仕上がりと、正直な後悔

完成した我が家の中庭テラス。
私たちも最終的にはグレーチングを設ける追加工事をお願いし、可能な限りフラットに近づけてもらいました。
排水の勾配や防水処理、サッシ構造の制約があるため、それでも約4cmほどの段差は出ています。

ただ、見た目にはフラットに近く、視線もスーッと外に抜けていくため、空間全体がとても広く感じられます。
リビングの延長として中庭を使うことができ、追加費用を払ってでも変更して本当に良かったと心から思っています。
それでも残る「小さな後悔」
ただ、一つだけ正直に後悔しているポイントがあります。
それは、「設計段階でもっと深く相談していればよかった」ということです。
- 最初から「完全フラットではなく、これくらいの段差なら許容できる」と伝えていれば、もっと違う設計の工夫ができたかもしれない。
- 追加工事という形にならず、全体の金額調整の中でうまく予算に組み込めたかもしれない。
- サッシの選び方など、選択肢の幅がもっと広がったかもしれない。
「完全フラットは無理」という言葉だけで早々に諦めてしまったことが、結果的に遠回りになってしまったと感じています。
家づくりで学んだ「大切な2つのこと」
今回のフラット問題を通して、家づくりにおいてとても大切なことに気づかされました。
1. 自分の「心地よいライン(許容範囲)」を知る
SNSを見ていると、「完全フラット!」「絶対に〇〇すべき!」といった強い言葉が目立ちます。それを見ていると、つい「完璧な100点」を目指さなければいけないような気になってしまいますよね。
ですが、実際の家づくりにはもっとグラデーションがあります。
完璧を目指して予算を圧迫するよりも、「自分たちが心地よく暮らせるラインはどこなのか」を見極めることが、満足度の高い家づくりにつながるのだと学びました。
2. 悩んだら、必ず「見積もり」を取る
設計士さんから口頭で言われる「高くなりますよ」という概算は、過去の経験値による目安であったり、「完全な100点を目指した場合の最大値」であることも多いです。
少しでも迷いがあるなら、「では、この仕様(80点)ならいくらになりますか?」と、必ず具体的な見積もりを出してもらうことをお勧めします。
打ち合わせの回数が増えたり、決断が少し遅れたりするかもしれませんが、最終的にはそれが後悔を減らす確実な選択につながるはずです。

まとめ
- 住友林業(木造住宅)は、構造上「完全フラット」は難しい場合が多い
- ただし、生活上気にならない「ほぼフラット」は実現できる可能性がある
- 完璧を求めず、自分たちの「許容できる段差」を決めることが大切
- 「難しい・高い」と言われても、すぐに諦めず必ず具体的な見積もりを取る
家づくりは決断の連続ですが、少しでも皆さまの迷いや後悔を減らすヒントになれば嬉しいです。
実際の空間はYouTubeでも紹介しています
今回お話しした、実際の中庭とリビングの「ほぼフラット」なつながりは、こちらのルームツアー動画で詳しくご覧いただけます。
ぜひ実際の雰囲気を参考にしてみてくださいね。
【ROOM TOUR】南欧ヴィラのような中庭のある家

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